八幡・中間相続遺言相談室の
相続手続きに関する相談事例
宗像の方より遺産相続に関するご相談
2025年12月02日
行政書士の先生、遺産相続の手続きを進めたいのに不動産の分け方で揉めています。(宗像)
亡くなった父の遺産相続手続きを進めたいのですが、宗像の実家を誰が引き取るのかで揉めていて、手続きが進められずにいます。父の遺産相続では、長男、次男、長女の私の3人が相続人になります。母はすでに他界しております。
長男は宗像を離れていて別の場所に自宅を購入済みなのですが、「長男なのだから実家を引き取る権利がある」と考えているようです。しかし、父が亡くなる5年ほど前に次男が宗像の実家に戻り、父と2人暮らしをしていたのです。次男は父の亡き後も宗像の実家に暮らし続けるつもりでいたようで、長男の意見に真っ向から反対しています。「父の最期を看取ったのだから宗像の実家に住み続ける権利がある」というのが次男の意見です。
私としてはこの先後腐れのないように公平な遺産相続になることを望んでいます。遺産相続でこれ以上兄弟の仲がもつれてしまうのは避けたいので、財産の分け方について何かアドバイスを頂けませんか。(宗像)
遺産相続した財産の分割方法をご紹介しますので、どの方法がよいか検討していきましょう。
宗像のご相談者様は遺産相続の対象となる宗像のご実家を誰が引き取るかでお困りとのことですが、ひとつご確認いただきたいのが、遺言書の有無です。
遺産相続では原則として遺言書に示された内容が最優先となります。遺言書にて宗像のご実家の取得者が指示されていれば、その通りに遺産相続手続きを進めることになりますので、基本的に相続人同士で遺産分割について話し合う必要はありません。
遺言書のない場合には相続人全員で遺産の分け方を決めることになります。主な遺産分割の方法として現物分割・代償分割・換価分割の3つをご紹介しますので、それぞれの特徴を把握し、どの方法で話し合いを進めていくべきか考えていきましょう。
- 現物分割
遺産を売却などせずそのままの形でそれぞれ分け合う方法です。現物分割で相続人全員が納得するのであれば、手続きの工程も少なくスムーズに進みますが、財産によって価値はさまざまですので、相続人それぞれの受け取る財産額が不公平になりがちな方法といえるでしょう。 - 代償分割
一部の相続人が財産をそのままの形で受け取ります。そしてその他の相続人に代償金を支払うことで、相続人それぞれが公平な金額を受け取れるようにする方法です。宗像のご相談者様のケースを例にすると、次男の方が宗像のご実家をそのまま受け取り、長男・長女の方にそれ相応の金額を支払う、という形です。支払う代償金は法定相続分を基準として計算することになります。
財産を売却せず残しておけるのがメリットですが、代償金が高額になればそのぶん経済的な負担が大きくなってしまいます。 - 換価分割
財産を売却し現金化して分割する方法です。現金で分けるため最も公平な分割方法といえますが、財産を手放すことになってしまいます。また、売却の手間や費用がかかりますし、売却価格によっては譲渡所得税の発生も考えられます。
遺産の分割方法を考えるうえで必要なのが、その財産にどの程度の価値があるかを相続人全員が知ることです。まずは専門家に依頼し、宗像のご実家の評価額を明らかにしてから、どのように分割するか再度話し合ってはいかがでしょうか。
遺産相続を専門とする八幡・中間相続遺言相談室では、初回のご相談を完全無料でお受けしております。お客様のご事情やお気持ちを丁寧にお伺いしたうえで、遺産相続の豊富な知識と実績をもつ専門家がアドバイスいたしますので、宗像で遺産相続にお困りの方はぜひお気軽に八幡・中間相続遺言相談室までお問い合わせください。